2008年に近畿地区獣医三学会で発表した特発性免疫介在性血小板減少症も怖い病気です。
前々回は免疫介在性溶血性貧血について書きました。今回も免疫介在性という名前がついていますから、自分の免疫細胞が間違って自分の血症板を壊してしまう病気です。治療方法もいろいろありますが、効果が出るまでに時間のかかる免疫抑制剤だと間に合わないこともあるので、即効性のある薬の登場が待たれていました。
ヒト免疫グロブリン(ガンマガード)はこの病気に効くことが証明されてきていたので使用したところ、短時間で治ってしまいました。
今までは手の施しようのなかった強い病気も、新しい薬により治すことが可能になった例だと思います。
この病気は症状がわかりにくいので、白目や歯茎の内出血や、お腹などの皮膚の内出血を見つけたらすぐにご相談ください。

みや動物病院