糞便微生物叢移植(FMT)とは、健康な犬の糞便内の微生物を病気の犬の腸に移植し、病態の改善を得る治療法です。さまざまなイヌの胃腸疾患の治療において有害事象がほとんどなく、有効な治療法ですが、安全性への懸念とその治療メカニズムに関する理解の欠如が、多くの疾患に対する適用が制限されてしまっています。 そこで、海外の論文を要約して、犬の FMT の現在の応用と有効性、および治療プロセスに関与するメカニズムについて説明しようと思います。 さらに、より効率的かつ安全なドナーの選択、FMT の有効性を高めるためのレシピエントの選択と移植の前処理、投与経路の選択と便の保存方法に至るまで、さまざまな論文から引用して、数回に分けて解説していきます。

論文の要約はブログの方にまとめていきます。

みや動物病院