歯肉の下で、歯が形成されてきて、歯肉から出てくることを萌出(ほうしゅつ)と言います。萌出する歯の先端部をエナメル質と言いますが、不幸にして萌出不全が起こると、本来歯肉から出る部分が歯肉内に残存し、液体貯留を起こすことがあります。そのため、歯肉に埋没している萌出不全の歯は、先端を露出させるか抜歯しなければ、将来的に歯肉に嚢胞という液体貯留を作り、顎骨を破壊してしまいます。

当院では、歯科処置の際に歯科レントゲンを撮影し、埋伏歯(まいふくし)の有無を確認し、歯冠を露出できなくらい深く位置している場合は将来の安全のために抜歯をしています。レントゲン写真で白い棒の先で示した歯は、左下顎の第1前臼歯で、歯肉に埋もれておりレントゲン写真を撮影しないと存在すら気づかない状態です。このワンちゃんは左右の下顎第1前臼歯が深く埋伏していたので抜歯いたしました。

 

 

みや動物病院