前回は救急治療が必要な熱中症について書きましたので、引き続き、救急対応が必要な病気である重積発作についても説明します。
重積発作はあまり聞きなれない言葉だと思いますが、いわゆるてんかん発作が立て続けに起こってしまい、ワンちゃんやネコちゃんが、発作から覚めれない状態のことです。
神経病のエマージェンシーな病態ですので迅速に発作を抑えないと、脳が腫れてきて死に至ります。
まずは発作を抑えるお薬を注射します。皮下注射や静脈注射、持続点滴など、複数種類のお薬や投与方法を駆使して何とか発作を抑えます。脳の腫れを抑えるお薬も必要になります。時には気管チューブを入れて呼吸管理をすることもあります。
単発の発作では動物は亡くなってしまうことはないのですが、立て続けに起こると途端に生命を脅かす疾患に変わります。
発作持ちのワンちゃんやネコちゃんの飼い主様は、発作の頻度や程度をよく観察して、悪化しているようならお薬を調整しましょう。また、初めて発作が起こったワンちゃんやネコちゃんは2回目以降の発作が非常に重要になりますので、是非ご相談ください。
また、あらかじめ最寄りの夜間救急の病院などを調べておくと良いと思います。

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